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ブラック・コメディ映画『シン・ゴジラ』

今週のお題「映画の夏」

 

各所で絶賛の嵐、『シン・ゴジラ』を観てきました。

私のゴジラの記憶は、はるか昔に『ハム太郎』と同時上映していたのを観たっけなぁ…という非常におぼろげなもの。モスラの毛の感じが気持ち悪くて仕方なかった。

今回は庵野さんが監督で、本当に各所で絶賛されまくりなので、ならば、と思い。

 

以下ネタバレ。

 

この映画は「2016年の東京に、未確認巨大生物・ゴジラが上陸したらどうなるか」をとことんリアルに描いた作品。ちょっと遠くにゴジラが出現したら、逃げるよりもまず、スマホで撮影&SNSにアップ!という行動、絶対みんなするでしょ。

私の中で、面白さのピークは前半だったかもしれない。

日本政府の対応の遅さ、ゴジラを射撃するにも何重にも確認・連絡をとらねばいけない、「想定外」「前例がない」といった言葉…2011.3.11の再現VTRかと思うほど。放射能うんぬんも出てくるし、完全に狙ってるのですが。

お上さんがそうやってダラダラとくだらない会議をしている間に、東京を荒らしていくゴジラ。第2~3形態あたりはちょっとキモ可愛かった!

っていうかこれ、前半の感じは『博士の異常な愛情』へのオマージュか?

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 とにかく前半は最高のブラックコメディですよ。

しかも、中盤でお偉いさんたちが、ゴジラによって一掃☆

その後は、一見ダメダメな総理代理が意外とデキる男だったのもあって、日本に3度目の核爆弾を落とさせることなく、ヤシオリ作戦により、ゴジラは停止。(今後どうなるかはさておき)

実際にゴジラが暴れまわるシーンはさほど多くなくて、映画の大半を占めるのは政府周りがドタバタする様子。そのリアルさが、最高に笑える、っていうか、リアルすぎて笑えない。

前半には、3.11の津波を連想させるような映像もあって、色々フラッシュバックしてしまったり。

でも、終盤、ゴジラに対して無人新幹線&在来線爆弾を使うシーンは、少年のようにワクワクしました。

山手線と京浜東北線が!ゴジラにぶつかって(?)爆発するんですよ!「ぼくのかんがえたさいきょうのぶき」じゃないですか。たまんねー!

そんなわたしは、エヴァンゲリオンは漫画しか読んだことがありませんでした、すみません、アニメも観ます。

とことん現実的な状況の中に、虚構のゴジラが出現する。それはとても滑稽なのだけど、笑えない、そんな気持ちになる作品だった。